家族葬 やすらぎ
【 やすらぎリポート 第4弾 】

多くの人が心穏やかに暮らせるように…。“やすらぎ流”の思い

社会現象「終活と家族葬」

 自分の”終焉”は自分で決めたい人達が急増している。家族葬やすらぎで執り行われる葬儀のおよそ3割が故人(本人)の希望だという。何もかも葬儀社任せだった時代が終わり、“終活”が盛んになったことで自分が亡くなった時にどういう葬儀を希望するか、人生の締めくくりを具体的にイメージして、葬儀やお墓、相続について生前のうちに決めておく事が定着しつつある。そして、終活としての“エンディングノート”が一般的になったことも、家族葬が増加している要因と言える。

熊野峰夫社長
≪ 熊野峰夫社長 ≫
「家族葬に関心が高まったのは、亡くなった人が自分の葬儀の希望をきちんと言い残していく時代になったからです。死を人任せにする時代は終わって、自分自身で考えるようになったんです。生活スタイルも大きく変わりました。家族構成も少人数が当たり前の時代です。そして長寿になりました。自分のために終活し、自分が倒れた時、亡くなった時、寝たきりになった場合、お金のことなどもどう分割するのかなど、理由も含めて書き残して伝える時代です。後々もめる原因を作らないよう準備しておくことで、安心して残りの人生を楽しむ人たちが急増しています。」

日本の高度成長期の立役者となり、日本の消費をリードしてきた人口が最も多い団塊の世代が高齢者の仲間入りを始めた。時代も変わり、不況により消費者のコスト意識の高まりの中、旧来の盛大な葬儀を無駄なものと考え始めた人達も少なくない。また、今後益々高齢者が増えると、葬儀に集まる友人知人も少なくなり家族葬などの小規模葬儀が主流となることが予想される。何より、自分の葬儀は自分にとって最後の舞台。葬儀スタイルも演出も自分で考えたい、希望通りにしたいと考える人達が多くなった。様々な要因が重なり、家族葬人気が高まる一方だ。

家族葬やすらぎで家族の葬儀を経験した遺族の方々のお話しを聞くと「家族葬ならではの身近な葬儀で、お祈りする気持ちに深みが増した」「落ち着いた気持ちできちんとお見送りができた」と、満足な葬儀だったとの感想ばかり寄せられている。
こうした感想を持つ遺族が、自分も家族葬で送ってほしいと希望を残し、家族葬人気の連鎖が絶えないというのも急増の原因だと思う。

家族葬人気と同時に訪れた終活ブーム

 家族葬やすらぎには終活カウンセラーの上級資格者が2名在籍する。1人は熊野峰夫社長、そしてもう1人は女性の葬儀ディレクター山田綾子さん。この“上級資格”とは、全国でも有資格者が少なく、北海道でもたった4名しか合格者がいない難関。その内の半数に当たる2名が、家族葬やすらぎに常駐しているところも、類をみない信頼の証だと言える。今では熊野社長のもとへ、1年先まで終活講演の依頼が各地から寄せられている。

終活カウンセラー上級検定
「講演を聞きに来てくれた人からクチコミで連鎖的に広まって行きました。講演会でお話しするのは“誰にでも平等に訪れるのが死、死に関して心構えをするヒント”を与えて、考えるきっかけにしてほしいとお話ししています。自分が亡くなった時に何も残していなければ、財産が不本意な方向に行ってしまったり、後でもめる原因になることを説明しています。人気の高まりも原因で講演会の依頼が増えていますが、多くの人達に終活の重要性や家族葬やすらぎの取り組みを知って頂く嬉しい機会が増えています。」

「連絡があったら一刻も早く駆け付けたいので、ほとんど職場で過ごします。そういう仕事を選んだ訳ですから、ぜんぜん苦になりません。“あの会社の葬儀良かったね”という感想を持って頂けたらそれだけで大満足ですから、これからも色々な努力は喜んで続けていきたいと思ってます。まだ若い会社で完成した状態ではありませんから、社員と一緒にどんどん作り上げていきたいです。」

エンディングノート
 北海道に広まる終活ブームの火付け役は間違いなく家族葬やすらぎだろうと思う。無料で配布されているオリジナルのエンディングノートも今、大人気となっている。こうした終活の活動は、十勝ばかりではなく北海道全体に加速しながら広まってきている。葬儀社としての枠を超え、旧来の葬儀社のイメージをも大きく変え、現代の様々な問題の中で暮らす多くの人達に寄り添った活動が、家族葬やすらぎ独自の葬儀社スタイルだということを多くの人達に知ってもらいたい。
※家族葬やすらぎが配布しているエンディングノート
女性葬儀ディレクター 山田綾子さん

 山田綾子さん。ご主人と3人の子供を家族に持つ主婦として、真夜中の出勤や私的な予定が立てられない葬儀の仕事に携わる葬儀ディレクター。終活カウンセラー上級資格者(実は2013年12月時点でまだ合格通知待ち)である。

≪山田綾子さん≫
 「以前は老人施設で介護の仕事をしてました。入所していた方のご家族が亡くなった時、長年連れ添ったご夫婦なのにカラダが不自由なためにお世話する人がだれもいなくて、お見送りに出席できなかったという悲しいできごとがありました。行かせてあげたかったなぁという気持ちが今でも残っています。だから今は、遺族の皆さんの希望をできる限り叶えたいという気持ちが強いんです。」

 山田さんがこの仕事に就いた時は、熊野社長の会社設立をきっかけにお手伝いでもできればという軽い気持ちだったという。掃除などの雑用と、ただ社長について行けば何とかなる程度のものだった。それが今では、仕事に関わる4つの資格を目指すほどのめり込んでしまった。
 社長の打合せの場に立ち会うたびに「1日も早く自分でも全てができるようになりたい」と、気が付けばどんどん先を目指す力強い女性社員になっていた。

「お通夜や葬儀は全体の仕事のうちの後半部分。その前に、病院へご遺体や遺族の方のお迎え、心のケア、葬儀のご希望、ご予算など色々な過程を経て会葬者をお迎えするんです。当たり前のことをやってるつもりなんですが、葬儀のあと、遺族の方が“思い通りの葬儀ができて良かった”と喜んで下さるんです。この言葉が自分にとってやりがいを感じてすごく励みになっています。」

 困ってる人がいたら手助けしたい。カラダの不自由な方でも気軽に葬儀に出てもらえるような環境にしたい。自分でできることなら何でも手助けしたい。そんな思いが、山田さんの秘められた底力になっている。そしてこの思いは、家族葬やすらぎが会社をあげて取り組む方針でもある。

【新たな展開を目指す家族葬やすらぎの「グリーフケアアドバイザー」への挑戦】

 グリーフケアアドバイザーとは、誰にも相談できずに苦しんでいる人が立ち直っていくきっかけをつくる資格。

「悲しみの中にいる遺族への心のケアが自信を持ってできるようになりたいと思って、この資格を身に付けたいし、自分に自信をつけたいと思っています。」と山田さん。

 若くしてご主人を亡くした方、子供を亡くした方、突然の家族の死を受け止められないで過ごしている方、様々な事情で心に大きな痛手を持つ人達の心のケアに取り組む家族葬やすらぎ。1人から2人の少人数家族の時代だからこそ、こうした人達が心理的、社会的に孤立しないようケアする重要な役割として注目されている。

「残された遺族に対して、自分達がどんなことをしてあげたらいいのか、どういう言葉を掛けたらいいのかを考えた時、その人に寄り添い、全てのケアとサポートをしたいと思いました。深い悲しみに寄り添ってもらえる身近にいる家族が少なくなった分、今後益々グリーフケアを必要とする人が増えてくると思います。もう一度前向きな心が持てるようになる力添えができればと勉強を始めたところです。」と熊野社長。

編集後記

 グリーフケアアドバイザー。家族葬やすらぎの遺族を支え続けたいという姿勢は、この取り組みを始める前から既に実践されていた。葬儀が終わった後も遺族の家を訪問し、法要の相談、初盆や初正月はどうしたらいいかなど、色々な相談にのっている場に私も同席させてもらったことがある。

 家族葬やすらぎの取材でいつも思うのは、葬儀社の果たす社会的な役割の大きさ。そして、家族葬やすらぎが一般的な葬儀社ではないということも実感する。それは、1人1人それぞれが歩んできた、それぞれに重い人生を尊重し、遺族の想いを尊重し、1人の終焉を誰にも後悔してほしくないという精一杯をカタチにしているのが家族葬やすらぎの姿だと思う。

 目指している先が、社長も社員も同じ方向を見つめて進んでいく社風が、多くの人達の“心に残る葬儀”を創り出している原因だと、いつも感動させられる。

取材:TONxTON取材チーム

家族葬やすらぎ TEL:0155-35-1010

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