小さな国語塾のつぶやき
「こころ」
夏目漱石の代表作「こころ」は、1914年4月から8月にかけて朝日新聞紙上に掲載された。名作の誕生から100年になるのを記念し、連載開始のちょうど100年後にあたる4月20日から、朝日新聞での連載が始まった。と同時に著名な作家などなどの「こころ」についての解説も連日のように新聞に掲載されている。「こころ」を高校時代に初めて読んだものの、どうしても理解できず今もそれは変わらず、連日の解説を読んでもやはり分からなかったのだが・・・。7月30日付の朝日新聞で精神科医の高橋正夫氏が次のようの述べている。「親友Kの自殺から何年もたって先生が自殺するのは、先生がPTSD(心的外傷後ストレス障害)だと考えると理解しやすい」と。これを読んで初めて、「こころ」に対するモヤモヤした違和感がすーっとなくなっていくような気分。文学を文学的に突き詰めていくよりも、別の視点からとらえるというのは興味深い。
2014/08/06 02:10
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