小さな国語塾のつぶやき
古文の「ぬ」
「来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに焼くや藻塩(もしほ)の身もこがれつつ」(藤原定家)は百人一首におさめられている歌で、訳は「 いくら待っても来ない(約束の)人を心待ちにして私は、あの松帆(まつほ)の浦の夕なぎのころに焼く藻塩が焦(こ)げるように、恋しさに身も焦がれ続けているよ。」となる。「来ぬ」の訳は「来ない」という打ち消し、昨日紹介した「秋来ぬと目には・・・」の「来ぬ」は「来た」という完了の意味。つまり古文の「ぬ」には「~ない」という否定の意味と「~した」という完了の意味があるので両方を覚えておく必要がある。簡単な見分け方としては「ぬ」の後ろに名詞が続けば否定で訳すとよい。詳細は中学生授業で。
2014/09/26 12:31
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