- 2014-06-01 (日) 0:00
- 素顔覗き見!リレートーク
- 投稿者:mori
十勝で働く“あの人”の知られざる素顔を覗くリレートーク。十勝を支える人々にスポットを当てたコーナーです。
前回の「興和農場」の前原宏康さんのご紹介で、大地のあきんどの高道隼人さんにバトンタッチ!
実家の美味しい野菜が自慢です!
大地のあきんど。帯広の繁華街に17年、もうお馴染みの居酒屋です。農家直営の居酒屋として、帯広の人たちにも観光客にも親しまれてきました。店長の高道隼人さんは、この大地のあきんどを経営する農家の次男です。
高道さんにとって、実家の手伝いをしなければならなかった子供の頃、いつ終わるのか先が見えない作業に、暗い思い出しか残っていないと言います。
やがてお兄さんが家業を継ぎ、ホッとひと安心。「自分は次男だから継ぐということにはならないと思ってたけど、兄弟でやっていくってことになったらどうしようって思ってました」と、際どい発言。早々に専門学校進学を決め、逃げるように家を離れた高道さんだったのです。
甘い気持ちの学生時代
在学中に始めた居酒屋のアルバイト。この仕事が“意外におもしろい”と気付くのに時間はかかりませんでした。初めて合うお客さんと世間話に花が咲いたり、メニューの説明を求められて盛り上がったり、会話が弾む楽しい時間が多かったのです。ですが、混雑時の忙しさときたら、注文と配膳の繰り返し、そしてクレームでお客さんの大声も聞こえてくる事態も少なくありませんでした。
「楽しいこともたくさんあったんですけど、肉体的な疲労感がすごかったんです。目の回るような忙しさで、いつも学校で寝てました。実家で経営する店ならラクできるかなぁ〜って、家がやってる店のことを思い出したんです。」専門学校を卒業後、両親に甘えた生活を期待して、帯広に戻ったのです。
店を継ぐ日を目標に…
将来の進みたい道を決めかねていた高道さんは、実家経営の“大地のあきんど”で働くことになりました。ただ何となく働いているという日々から少しづつ気持ちに変化が現れます。農家直営の居酒屋ですから新鮮な食材が一番の売りです。「実家の野菜を美味しいって言ってくれる大勢のお客さんがいるし、十勝の食材がこんなに人気があるんだなぁ〜って、何となく誇りを感じるようになったんです」と、高道さん。やがて仕事が生活の中心になっていきました。“より美味しいものを提供したい”“実家の野菜の美味しさを知ってもらいたい”“料理を出すまでの時間をできるだけ短縮したい”考えると切りがありませんでした。営業時間外でも思い立ったらすぐに出勤できるようにと、今では実家を出て、店の近くに独り暮らしです。実家に甘えてラクをしたいという気持ちは、もうどこにも残ってはいませんでした。
「いつかは、責任を持って店を切り盛りしたいと思ってるんです。それは父親が自分を認めてくれた日だと思うんです」。お父様から“大地のあきんど”を継いでほしいと言わせたい…、そんな気持ちも高道さんの努力を支える材料になっているようです。
大地のあきんど
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